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Vol. 004 AVIN Systems社の車載用ソフトウェアソリューション協業事例

2021.08.14 / COLLABORATION

Vol. 004 AVIN Systems社の車載用ソフトウェアソリューション協業事例

(文責:田中啓介/株式会社INDIGITAL代表)

1. 自動車ソフトウェア開発に関する課題と潮流

日本では自動車業界のIT人材、つまり、自動車工学の理解を前提としたソフトウェア開発を担える人材が不足しています。経済産業省は、平成30年に「人材戦略ワーキンググループ」を立ち上げ、自動車業界のIT人材に求められる「スキル標準」を策定しました。今後、トップAI人材の引き込みと同時に、「自動車業界 × IT」の人材エコシステム構築を目指して、自動走行に関わる人材の確保・育成・発掘に取り組んでいくと報告しています。

このように自動車業界でIT人材が不足するようになった背景として、「CASE」によって車が「ソフトウェア化」している点が挙げられます。CASEとは、車の「Connected(つながる)」、「Autonomous(自動化)」、「Service(モビリティサービス化)」、「Electric(電動化)」のことを指し、制御系が従来の中心領域であった時代から、知能系や情報系、セキュリティ系の領域にまで広がっており、幅広い人材が求められるようになったことが大きく影響しています。

例えば、ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems:安全の観点からの先進運転支援システム)などに求められるAIアルゴリズムなどの知能系人材に加えて、需給マッチングやシェアドモビリティなどのデータドリブンなコネクテッドサービスを実現する情報系人材、ハッキング予防や監視などのサイバーセキュリティ実現のためのセキュリティ人材など、様々です。大手米系コンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニー社のレポート“Managing innovations on the road”によると、自動車部品全体の中で電子部品が占める割合が約10%であった2004年に対して、2015年にはすでに2倍の約20%になっており、近い将来30%近くにまで増えていくことが予想されます。

このような状況において、本日ぜひご紹介をしたいのがバンガロールに本社を置き、車載用ソフトウェアソリューションに強みを持つAVIN Systems社です。この度、同社最先端技術部門の副社長(Vice President of Advanced Technologies)であるギリッシュ氏がインタビューに応じてくれましたので、そのインタビューを元に同社をご紹介したいと思います。

Zoomでのインタビューの様子

2. AVIN Sytems社が提供するサービスや価値、技術領域

会社概要

会社名            :AVIN Systems Private Limited

本社             :インド(バンガロール、プネ)、ドイツ、日本、アメリカ

設立             :2014年

従業員数           :約270名

従業員構成

AUTOSAR関連プロダクト部門    : 約120名

ADASおよび関連サービス部門     : 約60名

その他最先端技術部門                : 約70名

その他管理部門                        : 約20名

AVIN Systems社はバンガロールに本社を構え、プネに開発拠点、ドイツやアメリカ、日本にも販売拠点を有して、幅広い車載用ソフトウェアソリューションを提供しています。2003年に発足した自動車業界のグローバル開発パートナーシップであるAUTOSAR(※1)およびASAM(※2)規格に基づく開発へと移行している昨今の状況において、当該メンバー企業である同社はAUTOSARおよびASAMの推進を強力に支援する自社プロダクトを開発しました。つまり、(1)AUTOSAR Classic Platform BSW製品と(2)AUTOSAR Adaptive Platform製品、(3)非AUTOSAR/OEM専用のブートローダ、(4)低フットプリントCANスタックから構成される同社プロダクトが、車載アプリケーションとマイコンを切り離したソフトウェア開発プラットフォームを提供し、アプリケーションの再利用性向上と、ソフトウェア開発コストの削減を実現しています。

また、AIを活用したADASの開発支援サービスBMS(バッテリー管理システム)サポートISO26262に基づく実務的見地からの機能安全にかかるトレーニング、各種開発にかかるテストソリューションに至るまで、主に欧州や韓国の大手完成車メーカーのR&D拠点や大手自動車部品メーカーの研究開発を強力に支援しています。

なお、同社は2020年12月に車載用ソフトウェア開発プロセスのフレームワークを定めた業界標準のプロセスモデルであるAutomotive SPICE(通称ASPICE)のレベル3認証を取得しました。

※1 AUTOSAR:AUTomotive Open System Architectureの略で、大手自動車メーカーによるコンソーシアム

※2 ASAM:Association for Standardisation of Automation and Measuring Systemsの略で自動化システムと測定システムの国際標準化団体

AVIN Systems社ホームページ

3. 日系企業との連携において期待する領域

今回インタビューに応じてくれたギリッシュ氏が率いる最先端技術部門(Advanced Technologies Department)では、機械学習や深層学習を中心としたAIアルゴリズの開発支援から、AIアプリケーションやクラウドアプリケーション開発、AI解析、コンピュータビジョンに基づく開発などを支援しています。特にコンピュータビジョンによる車載用ソフトウェア開発については、高精度なカメラ動画データに基づく眠気検知や、自動運転の実現に向けたスマートカメラ活用によるセンシング技術などにおいて多数のプロジェクト実績があり、日系企業との協業が期待される領域のひとつと言えます。また、同社は自動車業界に限らず、業界のボーダーを超えた幅広いAIアプリケーションやアルゴリズムの開発支援、コンピュータビジョンの活用支援において世界市場への推進を強めており、日系企業との連携も深めていきたいと考えています。

私たちINDIGITALは、インド国内のトップAI人材との連携と同時に、「自動車業界 × IT」の人材エコシステムをクロスボーダーで構築していく一助となりたいと考えています。AVIN Systems社との連携・協業を通じて、日系企業がグローバル展開を推進するひとつの足掛かりにしていただくと同時に、御社にとってのIT人材のエコシステム構築を伴走支援させていただければと思っております。

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